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宮台真司からの近況報告です。更新はセンセの忙しさ次第で不定期?
| Message from ミヤダイ |
2001年7月4日
ご無沙汰いたしております。
暑い毎日が続きますが(7月4日現在)みなさま、お元気ですか。
小生のほうは、おかしな右翼への対応に追われていて、さんざんな6月でした。
ミヤダイ・ドットコムのスタッフもストーカーに追われたりして、大変でした。
はやく八月が来ないかなー。
またまた沖縄の離島に行きます。旧盆に重ねて、エイサー祭を満喫してきます。
でも、離島から帰ってくると、また鬱になるのかなー。
もう慣れちゃったけれどもね(ウソ)。
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テレビの出演情報をアップします。
これは教育関係者はとりわけ絶対の必見です。
先日の「ETV2001」における寺脇研文部科学省大臣官房審議官との対談で、
日本における教育の失敗が、知識伝達の失敗ではなく、動機づけの失敗であることを
詳しく述べさせていただきました。
今回の番組では、動機づけに力点を置いた新しい教育が、学力を含めてさまざまな側面にどんな波及効果をもたらすのかを、詳しく紹介していきます。
そこで紹介されるデータは、本当に驚くべきものです。
大学生の学力低下が、ゆとり教育の結果などではなく、むしろ、ゆとり教育を組み込んだ動機づけ教育が、瞬時にして、国公立大学進学者の倍増、進学した大学数の倍増をもらたすさまが、見て取れます。
この番組を見て、馬鹿保守はせいぜいガックリしなよ(笑)。
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教育トゥデイ
「将来の夢、ありますか?〜福岡県立城南高校の進路学習〜」
放送
7月 5日(木) 23時〜23時29分(教育テレビ)
再放送
7月12日(木) 15時30分〜15時59分(教育テレビ)
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またまた新刊書を出します。
これは過日大阪で行われた講演記録です。
小生の基調講演と、その後に引き続いた藤井誠二氏とのトークショーが、ほとんど修正を加えないまま、まるごと収録されております。
藤井氏や小生を講演などのイベントに呼びたいな、と考えていらっしゃる方は、必見です。
講演では、僕たちはこんな話をするんですよ。
読んだらきっと興奮することでしょう。
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宮台真司×藤井誠二
『「脱社会化」と少年犯罪』
創出版 500円
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なお7月中には、さらなる新刊書を出します。
これは昨今、総務省=旧自治省に対する質問活動とロビー活動を踏まえて、
新しい支配=統治の諸類型と、それらに対する実践的な異議申し立ての仕方を
紹介するものです。
藤原和博さんを聞き手にして、縦横無尽に語り尽くします。
社会運動家や市民活動家は必見です。
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宮台真司(聞き手・藤原和博)
『ガバナンス』(仮題)
筑摩書房 1000円(予価)
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さて、『ガバナンス』上梓に先立ちまして、問題の活動について紹介いたします。
先日(7月1日)大阪にて、宮崎学さんが参議院選挙への出馬表明を行いました。
非拘束名簿式比例代表制になったために、最低10人以上の政党に所属した上、一人600万円の供託金(総額で6000万円以上)を総務省に出さなければ、立候補できません。
こうしたバカげた「ガバナンス」(利権と結びついた統治)に対抗して、宮崎学さんは、白川勝彦さんを代表とする「新党・自由と希望」から出馬されます
宮崎学さんと言えば、先日は都立大学で、小生とトークイベントを開催したばかり。
関東大震災後、サヨクが一切関わらなかった「朝鮮人虐殺問題」について、徹底的に調べ上げて報告書を作成した、右翼・黒龍会。
この右翼・黒龍会について紹介された宮崎学さんは、大アジア主義なるものを熱くお語りになりました。ああ、何という時宜を得た宮崎御大の語りでございましょう。
右翼というと「新しい歴史教科書をつくる会」ののごとき狭量な愛国主義を思い浮かべる学生たちにとっては、とても勉強になったことでありましょう。
学生数が一学年1000人しかいない都立大。学外の宣伝を一切しなかったのに、200人入れる都立大最大級の教室は、立ち見御礼。
イベントは大成功でした。
さて、その宮崎学さん(+電脳キツネ目組のスタッフ)と、白川勝彦さん(+白川事務所のスタッフ)と、電脳有権者政治改革ネットワーク代表の宮台は、梅雨の合間をぬうかのように、総務省=旧自治省の、選挙部選挙課の課長さん(+課長補佐さん+スタッフ)に質問書を手渡したのが、6月18日(月)。そして回答を得たのが6月25日(月)です。
何についての質問書か。そうです。このメッセージ・フロム・ミヤダイでも紹介していた「あの件」。すなわちインターネット選挙運動の推進に関わる問題についての質問書。
インターネット選挙運動?はあ?なんて言わないでちょー。ここでも書いた通り、インターネット投票を推進する運動とはちょっと違う。
もちろん投票コストが著しく低いインターネット投票が解禁されるだけでも、土建屋的動員・宗教団体的動員・労働組合的動員が頼りの議員連中にとっては、浮動票が掘り起こされてしまうという点で、巨大な不都合であろう。
まあ、それも推進したいのであるが、とりあえず今回問題にしているのは、インターネット上での選挙運動のことだ。それも、メールを使った運動と、ウェブを使った運動があるけれども、今回総務省の役人さんたちに質問したのは、主にウェブの問題だ。
はい、何が問題なのでしょうか。いまから5年前、旧自治省のときに、選挙部選挙課のお役人さんたちは、公示期間中に候補者や支援者がウェブページ上で情報発信をすると、公職選挙法142条(法定外の文書頒布を禁止する規定)に抵触する恐れがあるとの見解を、新党さきがけの質問書に答える形で表明しています。その後の国会質疑でも、政府はそれを踏襲する見解を繰り返し表明してきています。おいおい、そりゃねえだろうが。
まず、みなさんの基礎知識の欠落を補いましょうか。公示期間、なんじゃそりゃあ。大半の先進国(たとえばアメリカ)には公示期間なんていう概念自体が存在しない。もちろん公正な選挙を目的とする法律はあれこれあるけれども、法定外文書(選管のハンコがないポスターとか)の頒布を禁止するなんていう国は、先進国には一切存在しない。法律は、選挙費用だけをしぼるんだよ。法定選挙費用を、文書配布に使おうが、電話攻勢に使おうが、運動員のために使おうが、勝手。これが一般的なんですよ。ということは、あんた、ウェブページ上での選挙運動を禁止するところなんて、ないってことでっせ。
ここから先は、前回ここにアップした文書を参照してください。要点は以下の通りです。
・公職選挙法142条の保護法益は「武器対等の原則」つまり大量動員をかけられる資源の多寡が選挙活動の有利不利に結びつかないようにすることにある(昭和32年最高裁判決)。とするなら、スキルさえあれば誰でもタダで作成できるウェブページも、現行ではタダで近いコストで配信できるメールも、武器対等の原則に反しない。[保護法益論
・メールは一方的に配信されるものだが、ウェブページは閲覧者が自らアクセス費用を支払って自発的に読みに行くものである。とするならば、公職選挙法142条が禁じている頒布(手渡し)には該当しない[構成要件論]。
総務省への質問書は、主にこの2点を問題にしています。すなわち、
・保護法益論上、メール文書やウェブ文書が問題になるというならば、その根拠を示せ。
・構成要件論上、ウェブ文書が頒布に該当するというなら、その根拠を示せ。
根拠を示せ、というのは、なぜだか分かりますか。総務省はこう解釈しています、とか、課長個人としてはこう解釈しています、なんていう回答は、こちらにとっては何の意味もないということだ。そうじゃなくて、そう解釈する根拠を示せ、と言っているわけ。
さてさてお立ち会い。根拠なるものは示されたか。小生の目の前には、厚さ15センチ以上の判例の束が、どんと積まれた。それらは、根拠を指し示しているか。小生ら三名(白川勝彦・宮崎学・そして小生)は、ものすごいスピードで判例を読み込む。その上で、おいおい、ぜんぜん根拠になってないじゃん、と逐一・逐語的に指摘していったのである。
選挙課が出してきたのは、主に昭和30年代に最高裁で出された、公職選挙法142条に関わる数々の裁判記録だが、小生らはこんなふうに、ネチネチやっていく。
宮台「手渡さなくても、文書を積み上げておくだけでも、頒布に当たりうるという判例がこれだって?ちょっと待ってくださいよ。不特定者の往来する駅待合室などに積んだというなら分かるけど、こりゃ選挙運動員という特定者たちの前にある机の上に積み上げてあったというケースじゃありませんか。ウェブページの作成とは、文脈が似ても似つかないでしょうが。こんなものが根拠になるはずがないでしょう」
課長「…(困惑顔)」
宮台「閲覧可能なデータとして情報をストックしておくだけでも、頒布に当たりうるという判例がこれだって?ちょっと待ってくださいよ。あなたがた、こりゃ特許法に関わる判決じゃありませんか。いいですか、保護法益を考えてください。特許法では、特許情報が無断で利用されてしまうことが特許権者の権利侵害になるんですよ。だから、権利者に無断で情報を利用できるようにしておくだけでも、権利者の利益を守る手立てを取らなかったという意味での不作為犯を構成するんです。公職選挙法142条は、いったい誰の権利を保護しているんですか。ウェブページにあげられた情報が、誰かの権利を侵害しますか。もしそうならばウェブ作成は頒布に当たるでしょうけど、違うでしょう。142条の立法目的は武器対等の原則ですよ。資源の多寡が情報発信の有利不利に結びつかないようにすることで、選挙の公正さを保証し、それによって国民全体の権利を保護しているんですよ。こんなものが根拠になるはずがないでしょう」
課長「…(困惑顔)」
白川「わざわざ文書を取りに行かないと中身を読めないような場合の例として、たとえば、選挙事務所内部に文書を積み上げておくだけでも、142条が禁止する頒布に当たるという点については、(解釈の)実例がありますだって?ちょっと待ってくださいよ。こっちが要求しているのは(解釈の)根拠ですよ。実例なんてのは、質問趣意書に対する自治省回答とか、どうせ役人が書いた大臣答弁とか、結局はただの役人の自家引用でしょうが。そうじゃなくて、回答書や大臣答弁に示された解釈の根拠を出せと言ってるんですよ」
課長「…(困惑顔)」
こんなヤリトリが延々に続きます。カア・カア(カラスの声が…)。結局、根拠になるようなものは、何一つ出てきませんでした。あれまあ。
その挙げ句、課長さんは、要はこんなふうに言ったのでありました。総務省が言っているのは「恐れがある」というだけで、裁判の係争案件となった場合に必ずしも公職選挙法違反で有罪になるとは限りません。でも、総務省への問い合わせがあった場合は、もし有罪になったならば被選挙権の停止を含めて大きな不利益が生じることを心配して(余計なお世話だ)、一律に「恐れがある」と答えているだけなんですよ。だから、結局は、ウェブ上での選挙運動をやる場合も、自己責任でおやり下さいということなんです(言われなくても誰だってそうしているよ)。
それに対して、こう申し上げた。
小生「ちょっと待ってくださいよ。日本人の国民性もあるけれど、総務省が『恐れがある』と言ったら、候補者さんたちがみんなビビって、全員がウェブページを撤収したり凍結したりしちゃう。それが現実なんですよ。あなた方の『恐れがある』的見解は、そうやって法律と同等の機能を果たしちゃうわけ。中立であるべき官僚が、そんなことをしていいはずがないでしょう。そうやって、選挙活動の軸を、利権動員から政策競争へと移行させることを阻み、誰かさんたちの利権に奉仕しているです。ウェブページを取り締まれという圧力が一部の議員さんたちから来ると仰言ってたけれど、彼らの動機は何だと思います?」課長「ウェブ選挙になると自分に不利益になるからでしょう。あ、いや、その…今の発言はなかったことにしてください…」(なかったことにしないよーん)
つうわけで、議員の皆さん、候補者の皆さん、よーくお聞きくださいませ。インターネット選挙を解禁する法律の制定など待たなくても、今回の参議院選挙から、とりわけウェブ文書を使った選挙運動については、どんどんおやり下さい。裁判になっても、絶対に負けることはありませんし、まずもって、警察による摘発自体がありえないでしょう。いくら警察官僚とはいえ、判例を読む力ぐらいはあるでしょうからね。小生が保証しますよ。もう一度言います。ウェブ選挙運動はどんどんおやりください。まったく問題ありませーん。
(なお、発言引用は小生の記憶に基づいたものです。詳細な記録は、白川勝彦さんのホームページ[http://www.liberal-shirakawa.net/]に一両日中にもアップされます。また、小生が神保哲生さんとやっている『神保・宮台の激論トーク・オン・ディマンド』[http://www.videonews.com/]でも、宮崎学さんと小生が出演して、総務省相手のやりとりの詳細な報告をいたしております)
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イベント情報です。
7月13日(金)に、小生と岡留安則『噂の眞相』編集長と、その他のメンメンで、選挙についてのトークイベントをやります。
ロフト・プラスワン(新宿歌舞伎町コマ劇場向かい)です。 |
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